2015.07.21

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チーズタルトを焼いてみました。現場の様子をお伝えします!

チーズタルトを焼いてみました。現場の様子をお伝えします!

2015.07.21

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こんにちは。THE BAKE MAGAZINE編集長、塩谷です。 私はBAKEのことをお伝えするため、北海道取材に行ったり、BAKEの社員のみんなにインタビューしたりするのがミッション。でも、現場で働く社員のみんなを見ていて、どうしても悩んでしまうのです…。

塩谷舞

「取材だけしていて、私は本当の意味でお菓子屋さんを理解しているのだろうか……」 そんな私に、チーズタルト部門のマネージャー(田村さん)からの提案が。

田村涼

「では、店舗研修を受けますか?」

塩谷舞

「いいんですか!是非、店舗で働かせてください!」 ということになりまして、1週間後……

塩谷舞_新宿ルミネエスト

BAKE CHEESE TART新宿ルミネエスト店にやってきました! このTシャツはBAKEオリジナルの制服ですが、他にもやたらと種類があって、かわいいです。かわいい制服を着るだなんて久しぶりすぎて、テンションがあがりますね。下は黒いエプロンにパンツ、スニーカーというカジュアルめな制服です。 ちなみに、焼きたてチーズタルトBAKEがはじめて東京進出したのが、この新宿ルミネエスト店。株式会社BAKEとしても、はじめて実店舗を構えた、まさにスタート地点なのです。

BAKE新宿ルミネエスト店_main写真

ここは店舗面積2.5坪の、本当に小さな小さなお店。でも、BAKEの社員が社長・真太郎さんと、チーズタルト・田村さんの2人きりだった頃に、ルミネさんからお声掛けいただいたそう。新宿駅前のとても良い立地でお店を開くことができて、たくさんの方にチーズタルトを知っていただくきっかけとなりました。 現在、チーズタルトのお店は都内3店舗(新宿・自由が丘・大宮)に拡大。今年はアジア圏にも飛び出していきます。そんな、チーズタルトの歴史を理解するなら、やっぱり新宿ルミネエスト店で働いてみるのが一番です。 しかし、販売業は、大学時代のアルバイト以来…。 しかも、その時は百貨店の中で美術作品を販売していたので、お客様がたくさん来る飲食店で働くというのは、人生で初めて…。 私は何をすれば良いのだろうか…… というか、邪魔じゃなかろうか…… (ここ数年、インターネットしかしてこなかったからなぁ……)

ミッション01 衛生チェック

まずは入館し、ストックや倉庫などの施設説明を受けてから、いざ店舗へ。入店後すぐ、まずは衛生チェックです。アクセサリーはついていないか、爪はのびていないか、ヒゲは伸びていないか、そして風邪はひいていないか…などなど、複数の項目で念密にチェックされます。 ヒゲは伸びてませんけどね。 たとえば、「閉店後清掃 チェックシート」にはこんなことが書いてあります。(他にもいろんな項目があります) ・鉄板、シルパッドを、中性洗剤で洗浄後、オーブンで加熱消毒 ・調理器具を中性洗剤で洗浄後、次亜塩素水で消毒 ・白ダスターを中性洗剤→洗濯洗剤で洗浄後、次亜塩素水で消毒(10分)し、乾燥 ・ショーケースを、もこもこでほこりを取ったあと、青ダスターで拭く ・レジ周辺を(特にiPad画面)もこもこでほこりを取る   …かなり詳細に説明してありますね。 「ショーケースをキレイにする」だと個人差が出てしまうので、「ショーケースを、もこもこでほこりを取った後、青ダスターで拭く」としっかり順序が示してあるのです。

ミッション02 箱を折る

BAKEのチーズタルトは、フワッフワな食感が魅力。 つまり、フワッフワなので、押すとつぶれます。 そんなやわらかなタルトを守ってくれるのが、この箱。

サマーパッケージ

チーズタルトが6個収まる専用BOXです。これは2015年の夏限定パッケージ! 箱の折り方の説明を受けて、まずは箱を追っていくのですが… 熟練の腕前をご覧ください。 (こちらは事務所でディスプレイ用の箱を組み立てている様子です) ezgif.com-optimize 速すぎます。若干早送り再生されてる気もしますが、慣れるとこれくらいのスピードが出てくるようです。 私が1箱60秒くらいかかるのに対して、熟練の先輩は10秒もあれば1箱作れてしまいます。自分の生産性の低さを目の当たりにし、「ブラインドタッチなら負けないですよ……」と謎の負け惜しみをつぶやいていました。

ミッション03 タルトを焼く

いきなり本格的なミッションで緊張します。 BAKEのチーズタルトを美味しく焼くためには、「工程標準」というものを守らなければいけません。卵を塗る手順、オーブンの温度、焼く時間、すべてが細かく記されています。

チーズタルト

このように、カリッとしたクッキー、トロッとしたチーズムース、ぷっくりした表面のチーズタルトを、格差なく、どのお店でも現場で焼き上げていかなければいけません。だから、工程標準はものすごく大切な存在です。

たまごぬりの様子

まずはハケを使って、卵(卵黄)を塗っていきます。お菓子作りなんて実に中学生ぶりです。やばい。 異物が混入しにくいゴム製のハケを使っています。ちなみにハケが「青」なのは、食べ物には「青」が少ないからで、万が一異物が混入したときに見分けやすいからだそう。何事にも理由があるのですね。 このハケと計量カップ、そして作業台は、卵を塗るたびにアルコールで消毒します。 卵塗りのポイントは以下の通り。簡単に見えるのに、やってみると難しいです。 ・卵は手際よく塗ること ・チーズムース部分にはムラなく塗ること ・クッキー部分にはあまり卵をこぼさないこと ・長時間放置しないこと 「塗り」に長い時間をかけてしまうと……

上手に焼けたタルト

チーズタルトの表面が、

https://nanapi.jp/47539 より

https://nanapi.jp/47539 より

まるで「鍋に入れるしいたけ」 のように、爆発します。 この日、ムラなく塗ろうとするあまり、いくつかのチーズタルトを、「鍋に入れるしいたけ」化させてしまいました…。 全力で落ち込んでいましたが「ムラなく塗るのも良いことです!」と、励ましていただきました。 爆発してしまうのは仕方ないこと。ですが、コゲてしまったもの、爆発してしまったものをお客様に販売してしまうのは、絶対にダメ。

山田さん

「塩谷さんがお客様になったつもりで『せっかく買ったのに、これじゃ嫌だな』と思うタルトは、どんどん下げてくださいね」 そう教えてくださったのは、先輩社員の山田朱梨さん。女神のようにやさしいお方です。 卵を塗ったら、工程標準通りの温度に設定されたアツアツのオーブンに入れていきます!

オーブンあいてまーす!

そこでのポイントは… 「オーブンあけまーす!」と、叫ぶこと。 最初「オーブンあけまーす」と普通の声で言っていたら、

田村涼

「声が小さいよ!もっと声出して!」 と、めちゃくちゃ大きい声で言われました。 大きい声でビクゥゥッとしましたが、別に田村さんは怒ってる訳ではないそうです。 もちろん、狭い店内で熱いオーブンを開閉するため、誰かが火傷しないように、しっかりと知らせなければいけません。さらに、オーブンを開けた後にはタルトを乗せた鉄板を移動させるので、これを知らないで他の店員が振り返ってしまったりすると、タルトがぶち撒かれてしまうかもしれません。 でも、他にも理由がありました。

田村涼

「店内の会話は、すべてお客様にも聞こえる大きさで話してください。コソコソ身内話を話してるんじゃなくって、すべては美味しいチーズタルトをご提供するために必要で重要な会話だからです」 とのこと。それから全部、大きな声で話すようにしました! そんな感じで、タルトを焼くこと数時間。私のはじめてのチーズタルト販売は、終わりを迎えました。ヘロヘロでした。

塩谷BAKE

「田村さん、今日は本当に良い体験をさせていただき、ありがとうございました!ちょっとヘロヘロですが、これでまた1つ、BAKEのことに詳しくなれました!」

田村涼

「初めての場所って疲れますよね。でも2回目は、もっと色々と出来るようになって、楽しくなりますよ。次はもっと頑張れる!!

塩谷BAKE

「えっ……」 …ということで、まだまだチーズタルトの現場ミッションは続きます! 皆様のご来店を大きな声で、お待ちしております! あとこの日、自分で焼いた(爆発していない)チーズタルトをいくつか持って帰らせてもらいました。

いつも美味しいタルトだけど今日のが1番おいしい。思い入れ強めなタルト!

mai shiotaniさん(@ciotan)が投稿した写真 –

自分で焼いたチーズタルトは、少ししょっぱく(いつものことですが)ふんわり甘く(これもいつものことですが)外はカリカリでした(オーブンでチンするともっとカリカリに!電子レンジだと爆発しますよ)。 こうして、新人店員には必ずチーズタルトを試食してもらっています。やっぱり、焼いたものを食べてみて、持ち帰ったものと比べてみて、冷やしたり、冷凍したり、いろんな味を確かめると、接客にも気持ちがこもります。 2回目の店頭勤務、がんばります!!! Text by 塩谷 舞( @ciotan・株式会社BAKE 採用情報 ・株式会社BAKE Facebook こちらの記事もどうぞ! ・BAKEの社員が検証。焼きたてチーズタルトに一番合うドリンクは◯◯に決定! ・海外に出店するぞ! BAKEスタッフの役割と、これからの挑戦に必要なこと

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